第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
「俺が負けると思ってんのか?」
邪念を振り払い
何とかいつもの調子で
問いかけると
『え?負け?
ううん!思ってないよ!
勝ってね!応援してる!』
布施もいつも通りの
リアクション
「当たり前だ」
そうだ。
俺らに隠し事なんかねぇ。
そんなの当たり前じゃねぇか。
必死に言い聞かせるけど
「もう食わねえのか?」
『ううん、食べるよ
食べる、けど…』
どことなく重い空気
何かねぇか?
こう空気がガラッと変わるような
なんか…
止まった箸を見ながら
頭を捻って捻って…
「布施…」
『な、に?』
「…あ…あーん、とか
して、やろうか?」
ようやく出た策が
コレかよ…
『…は、ぃ!?』
「いや、嫌なら良いんだけどな!
なんか、その…ドラマとかで
あるじゃねぇか!」
母さんが見てた
昨日のドラマの影響を
モロ受けてる自分が
恥ずかしい