第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
訳のわからないまま
徹にあんな事されて
もう知らない
逃げたいしか考えられなかった
悲しくて辛くて
好きな事さえ
止めたいって思ってた…
でも、でも…
『…私は…徹が…』
無意識に助けを求めた
徹が助けてくれないはずないって
思ってる事に気付いてしまった
サクラちゃんと、なんて
疑ったけど
それでも徹は私が大切で
追いかけて助けに
来てくれるんじゃないかって
どこかで思ってた
嫌いになんて
「好き?及川の事」
『うん…』
なれないよ。
「悪い奴でも?
泣かされるくせに…」
『うん…』
「元カノと隠れて会ってたのに?」
『何か、理由が…あるの、かも…』
二人から代わる代わる
される質問に応えてると
「…それが分かってんのに
なーんで逃げるかねぇ」
「ほんと、それな!
そんなに好きなら
意地張らずに連絡して
呼び付けるくらいしなよ」
あんなに近かった
二人との距離が
ドンドン遠くなって行った