第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
『あ、私は別に…
お構いなく…』
ナナにそう言いながらも
俺を見上げる姫凪
合った目から
心が透けて見えたらエエのに…
『…ほな、ね!』
そんな上手い話は無くて
逸らされた瞳は三日月型に
歪んだまぶたで隠されて
手をヒラヒラ振られてしまう
「姫凪…」
”後で連絡する”
そう言いかけた俺に
「なんや?騒がしな」
北さんの声が割り込んで来た
ここで来るんかい。
どこまで俺はツイてへんねん
「なんもありません!
ナナ!行くで!
パンケーキ食い放題や!」
「いや…そない食べられへんから
胸焼けしてまうわ…」
「そこは乗れや!
ほら、行くで!」