第5章 purple
会社で亮介さんが
「調子どう?」と聞いてきた。
「なんですか、そのワッツアップ的なノリ」
「あはは、そっちにすれば良かった」
ちっ、と指をパチンとならして
ガッカリした顔を見せる亮介さん。
年末から立て続けに
アーティストのライブが続き
正月を過ぎた今日も出勤中の私たち。
「もうそろそろ限界です、私」
体力的にも精神的にも。
『あーあ、松本くんに会いたい』
「ていう顔、してるよ」
「か、勝手にアフレコ入れないで下さい」
あはは、と笑う亮介さん。
なんでわかったんだ、と焦ったのは秘密で。
松本くん、何してるのかなあ、
と携帯を見つめる。
たった1週間会わないだけで
こんなことを思う自分に驚いた。