第5章 purple
「…………」
「…………」
ほら、結構な声で独り言ったのに。
相変わらず空気な俺。
そんな空気な僕ですが
(もはや開き直らずにはいられない)
家で仕事をするさんを
見るのは嫌いじゃない、
いや、むしろ大好物だ。
あの、真剣な表情にフレームの細い眼鏡が堪らなくいい。
飽きずに眺めていられるがこう、何時間もとなると逆に我慢きかなくなるっていうか、あーもうだめかも、結構頑張ったからいいよね?ほら、パソコンって長時間すると良くないっていうし今くらいがさんも休憩のタイミ「松本くん!」
呼び掛けられた声の大きさで
彼女が何度か俺を呼んだことに気付く。
「…あ、れ、」
いつのまにか
パソコンの画面を閉じている彼女の方を見て
なんともまあ、まぬけな声が出た。
「ごめんね、折角の休みなのに」
と謝る彼女が眼鏡を外す。
「…ううん、大丈夫?」
「うん、なんとか終りそう」
フワッと笑う彼女は
さっきまでの仕事モードとは違い、
いつもの、俺の好きなさん。
んー、と伸びをする彼女に
「コーヒー入れよっか」と腰をあげると
「やった」とただのコーヒーなのに喜んだ。