第4章 yellow
「…え、夢?何、どうしたの?」
隣にいる彼の方へ首を回すと
天井を向いていた顔が
私の方へ向いた。
「ないの?夢」
そんなメルヘンなことを
おっしゃる方でしたっけ
なんて思いながら
少し「夢」について考えてみる。
「…夢、かあ。そう言えば、ない、」
「ですよね、私も」
「え、あ、そうなの?」
じゃあ何故?という顔をしていたのだろう。
二宮くんが理由を話してくれた。
「いやさ、インタビューで
最近やたら聞かれるんだけど
…ないのよね、」
「…そうだなあ、
ハンバーグお腹いっぱい食べるとかは?
夢いっぱいじゃない?」
「やめてよ、今ですら
あなたがハンバーグしか作らないのに」
今のは苦情として捉えた方が
宜しいんでしょうか。
「テレビで言えない夢ならあるんだけど」
そう言って私を横目で見る。
「…な、なんです」
「気になるの?」
「そりゃあ、気になるよ」
当たり前のことを言っただけなのに
ふふ、といつものように笑われ
「いつかさあ」とゆっくり話す彼。
「子どもが出来たら、
なんて想像してみると
絶対思い浮かべる光景があって。」
子どもかあ、と思いながら
ついこの間テレビで二宮くんが
「結婚」や「子ども」について
色々聞かれていたことを思い出していると
そのまま言葉を続ける彼が
「小さい手を繋いで隣見ると
そこには絶対あなたがいてね
3人で公園を歩くわけよ。」
なんてことを言う。
この間まで(テレビで)
「人と一緒に住むなんて無理」と
「結婚が想像出来ない」と
散々言っていた二宮くんが
そんなことを思っているなんて。
嬉しかった。