第34章 10年越しの告白
俺は居ても立ってもいられなくて教室を飛び出した。
「えっ?潤⁉」
斗真の驚く声を背中に聞きながら櫻井さんの歩いていた渡り廊下を目指し駆けていく。
階段を上がっていく櫻井さんの後ろ姿を見つけた。
「櫻井さんっ!」
「え…」
振り返った櫻井さんと目が合う…それだけで心拍数が跳ね上がるのがわかった。
「なに?」
櫻井さんが俺に向かって階段をゆっくりと降りてくる。その後ろを友人らしき人がついてきた。
「あ、えと…」
何て言えばいいんだ?何も考えずに声を掛けてしまったけど…
「何か用があったんじゃないの?」
櫻井さんが不思議そうに俺の顔を見つめてる…なんて綺麗な瞳をしてるんだろう。
その瞳に吸い込まれてしまいそう…
「俺、あなたにホレました…」
気がつけば勝手に口が動いてた。
「あ~あ…」
櫻井さんの後ろにいた人物から哀れむような声が聞こえた。
「キミ、新入生?」
櫻井さんが俺の顔を見てニコッと笑った。
「あ、はい、そうです」
やべぇ、可愛くてドキドキする。
「そう…ちょっとついて来てくれるかな?」
「え…はいっ」
歩き出した櫻井さんの後ろをついていくと、後ろからボソッと声がした。
「はぁ、また犠牲者が…」
犠牲者?誰が?
櫻井さんがドアの前で立ち止まった。ドアを見ると『生徒会室』の文字。
「入って…」
櫻井さんがドアを開け、中に入るように促した。
「はぁ」
何が何やらわからない俺は言われるがまま中に入った。
「…ご愁傷さま」
また背後からボソッとした呟き。
ドアが閉められ櫻井さんが俺の横を通り部屋の奥にある机の引き出しを開けた。
「こっち来て」
「はいっ」
笑顔で呼ばれ慌てて櫻井さんの元へ…
机の上に一枚の紙が置かれた。