第122章 あなたにもう一度第三幕(10)
その頃安土城では___
幸村の予想通り、届けられた荷物を見て信長はピシッと顔を凍らせ……赤い衣装を手に持ったまま、固まっていた。
「………なんだ、これは」
「例のさんたの衣装みたいです。信長様にきっと良くお似合いかと思いますよ?」
「ばっ、み、三成!今、そんな事お館様に言ったら……」
秀吉は取り乱したように三成の口を塞ぎ、その横で必死に笑いをこらえる光秀に視線を向ける。
「光秀、お前代わりに着たらどうだ?」
「………全力で断る」
「信長様。折角ですから一度、試着をされてみては?」
「三成……お前実は、面白がってねえか?」
信長にやたらと着用を進める三成に、政宗は問いただす。
「そんな!滅相もございません!ただ、お髭をつけた信長様なんて、一生御目に掛かれないかと」
「やはり……面白がってやがる」
信長は無言のまま突然立ち上がり、何を思ったか衣装を持ったまま部屋から出て行く。
その場に居た全員が怒らせたかと思って、機嫌の直し方を相談して居ると……そこに、タイミング良く佐助と幸村が現れ……襖がゆっくりと開いた。
「なかなか、似合うであろう?」
「お、お館様……っ、よ、よくお似合いで……っ」
「秀吉……褒めながら笑うな」
「まぁ、確かに信長様以外、誰も着れそうにないな」
「ぶっ!あ、赤鬼がひ、髭っ」
「!!!!!」
佐助は声にも出せず。
「信長様、とても白いお髭が男らしくて素敵です!!」
最後は天然エンジェルが満面の笑みを浮かべ、後は明後日のクリスマス当日を待つだけだった。