第112章 あなたにもう一度第二幕(11)
「い、えやすさん……」
痛くなる胸を抑え、俺は冷静な声で告げる。
「……俺は遠くに行く。だから……今は、その気持ち忘れて欲しい」
(三年後……必ず待ってるから)
例えここが空想の中でも……。
だから……
そう思った瞬間……。
頭の中に強烈な何かが走る。
ーーもし、時を超えるぐらい遠くに離れてしまっても……。もしも、この気持ちを見失ってしまっても……。例え、この日の記憶が消えたとしても……。
私は必ず、
「あなたにもう一度、恋をする」
ーーだから、今はその気持ちを忘れて下さい。……必ず、会いに来ます。
ーー……解った。なら、一つだけ贈り物をさせて欲しい。この花は冬の月が本当に綺麗な夜にしか咲かない……幻の花。
まるで、あんたみたいだから……
この花の名前を……
あんたに贈らせて欲しい。
「ひまり」
これが……
俺が見つけた
本当の「真実」だった。
あなたにもう一度〜第二幕〜完〜