第105章 あなたにもう一度第二幕(4)
消えかかった狼煙を見ながら、半分諦めて目を閉じようとした時……暗闇の中、彼は現れた。
「君、もしかして……!」
「佐助君!!」
私は思わず駆け寄る。そして挨拶もまともしない内に、捲し立てるように今までの事を全て話をした。
ーー俺がタイムスリップしたのは、今から四年前の時代なんだ。
そのことを思い出し、微かな希望を信じて狼煙を上げた。この世界が何処に繋がっているのかは解らないし、それに私と佐助君が再会するのは三年後……。
でも、彼は来てくれた。
その事が何よりも嬉しかった。
最初は佐助君もただ驚くばかりだった。けれど、どうしても他に頼る人がいないと泣きながら話す私の話を、時折考え込むように頭を抱えながら、静かに聞いてくれた。
全て話終わる頃……朝日が昇る時間が迫る。
私は最後に、夜しか時間を過ごせないことを説明すると……また、会いに来て欲しいと頭を下げた。
「しばらく俺は安土に居る。だから君が意識がある時にまた狼煙で合図をして欲しい」
その間に調べておくから……。今は、その言葉が何よりも心強い。私は頷き、もう一度深々と頭を下げる。
「本当にありがとう。このまま一人で考えてても、元の世界に帰れない気がして不安で……」
「……今、解ることは二つ。まずここは君の居た世界には繋がっていない。そして連れて来られた理由が何かあるはずだ」
「えっ……理由?」
「まずはそれを探して欲しい」
私は急激な眠気に襲われ、そのまま目を閉じた。