第94章 今を生きる
「…やっぱり大倶利伽羅さんだ。遅いから心配したんですよ?」
「悪いな。」
手入れ部屋の中から出てきたのは先に行った小夜君だった。他の皆は‥あれ?居ないな…
「小夜君はもう傷は大丈夫なのか?他の皆も居ないけど…」
「主が手伝い札をくれたから。」
部屋に入って布団を出して、大倶利伽羅さんに座るように進めた小夜君が懐から手伝い札を出す。
「え?主ここに居たのか?」
「…うん、僕達が来た時、長谷部さんと目を真っ赤にした主が居たんだ。新しい仲間が来たよって伝えたら、この札を渡して入れ代わりで出て行った。」
目を真っ赤に…?主どうしたんだろ、泣いてたのかな?
「大倶利伽羅さん、主が会いたがってた。…待ってるよ。」
大倶利伽羅さんの前へ正座した小夜君が、手伝い札を差し出す。