第1章 近くて遠い君 ※【黒尾鉄朗】
この街に引っ越してきて、初めての友達。
それが、研くんとてっちゃん。
研くんは、可愛い年下の男の子って感じ。
出会った時が小学生だったっていうのもあるけれど、私にとって弟みたいな存在。
ネコみたいな目も、無表情なところも可愛いくて、会うとついつい、ギュッとしてしまう。
高校に上がって金髪にした時には、研くん不良になっちゃったの!?って、てっちゃんに詰め寄ったっけ。
てっちゃんは二つ年下なのに、妙に大人びててしっかり者で。
研くんのような、"弟みたい" って感覚には一度も陥ったことはない。
高校に上がってからは見上げる程身長が伸びて、加えて色気みたいなものも見え隠れして…。
本当に年下!?なんて内心焦ってみたり。
私、お姉さんぶるのに必死だったと思う。
一度街中で、女の子と歩く姿を見かけたことがある。
制服着てたから、同じ学校の女の子かな?きっと、彼女。
高校生だもんね。
そりゃ、彼女いたって不思議じゃない。
何となく目で追ってたら、人混みに紛れそうになる彼女の背中に自然と手を添えてて。
大切にされてる彼女が、何だか羨ましくなった。