第107章 思わぬ出会い(3)
母客「神社に置いていかれた時の事は覚えてる?」
翔「微かに…まだ幼かったから…え?」
神社…?何でこの人がその事を知って…
潤「・・・」
母客「やっぱり…貴方はあの『翔』なのね」
翔「ま…さか…」
母客「私が貴方を神社に連れていったのよ」
翔「!!」
その人の言葉に俺は動揺を隠せなかった
この人が俺を神社に置き去りにした…この人が俺の…
潤「翔兄さん…」
母客「翔兄さん?もしかして貴方は松本の…?」
潤「…そうです。神社で泣いている翔兄さんを俺の両親が保護して、そのまま養子にしました」
母客「そう」
…何だろう…この人の話し方…まるで他人事みたいに…
潤「ひとつ、お聞きしても良いですか?」
母客「何かしら」
潤「貴方は櫻井コンツェルンの方ですよね」
櫻井コンツェルン?
母客「…それが何か?」
潤「何度も翔兄さんに接触してくるという事は、翔兄さんを櫻井に連れ戻すつもりですか?」
母客「悪いけどそのつもりはないし、主人にも伝えるつもりもないわ」
その言葉に潤はカッとなったのか
潤「何勝手な事ばかり言ってるんだ!実の息子と再会したのにさっきから他人事みたいに!翔兄さんに謝罪の言葉もないのかよ!」
翔「潤…」
すると、今まで黙って聞いていたその人は突然…
母客「勘違いしてるようだけど、私は翔の母親ではないわ」
潤「…え?」
母親じゃ…ない…?
潤「だって今翔兄さんを神社に…!」
母客「確かに私が翔を置き去りにはしたけど、母親とは言ってないわよ」
翔「なら何で…」
母客「櫻井コンツェルンには貴方の居場所はないの。その事を伝えに来ただけ。では私は失礼するわね」
…俺は櫻井コンツェルンの関係者…
でも、俺の居場所は…ない…