第27章 小さな太陽と大きな背中
~菅原side~
月島が、妙にアッサリ紡ちゃんと影山のじゃれ合いを止め、大地が笑いながらも続けるぞ!と言って紅白戦が再開された。
お互いに1点をなかなか譲らない攻防を続け、15-18のオレ達のサーブ。
こっちには西谷がいて、メンバーも通常と変わらないハズなのに点差が開けないのは、結構キツい。
それも多分、紡ちゃんや大地が考えてる作戦とやらが上手くいってるからなんだろう。
···こっちも、負けられない!
西谷がスパイク打てなくても、それは紡ちゃんもだから条件は同じ。
オレ達が打ったスパイクは大地に拾われる。
それに、多少なりとも紡ちゃんも拾ってた。
縁下は何でも卒なくこなすタイプだし。
木下や成田、それに山口だってそれなりに練習頑張ってるから侮れない。
何より油断できないのは紡ちゃんがサーブを打つ時だ。
あんなに小さくて可愛くて···あ、いやそこは置いといて。
紡ちゃんはほぼ的確に狙ってサーブを打ってくる。
中学時代にどんなプレーヤーだったかは知らないけど、桜太さんや慧太さんがそばに居るって事も上達する理由のひとつだろう。
日「あぁ!すみません···」
影「こンのボゲェ!何度目だテメェ!!」
また、か···
日向が打ったサーブが、ネットに触れて落ちて行く。
日向はレシーブだけじゃなくてサーブ練習も力を入れた方がいいな···
「ドンマイ日向!切り替えろよ!」
そしてサーブ権が大地チームに移って、サーバーは···
澤「落ち着いて行けよ、紡!」
『はーい、分かってますって!』
紡ちゃん!!
菅「頼むぞ西谷!」
西「ッス!!」
ー ピッ! ー
菅「1本で切るぞー!」
···そう、言ったのはオレだけど。
紡ちゃんのサーブは西谷が全て拾ってくれた。
オレや影山がトスを上げて、日向も田中も···月島だってスパイクを打った。
なのに!
まだ、サーバーは紡ちゃんって!
得点板を横目で見て、少し焦る。
あっという間に20-18···
ひっくり返されてる上に、点が開いて行く。
影「クソっ···このままじゃ俺のハンバーグが···」
···ハンバーグ?
そういや試合前に、影山と紡ちゃんがそんな事を言ってたな。
ハンバーグって、なんの事だ?
そんな事を考えてる内に、紡ちゃんの手からボールが放たれた。