第27章 小さな太陽と大きな背中
ひとりになるのが少し怖くて、強引に影山を夕飯に誘って・・・
一緒にキッチンに立ったまでは、いいんだけど。
包丁捌きが・・・包丁捌きが・・・危なっかしくて見ていられない!!
添え付ける人参やじゃがいもを切っているだけなのに、ヒヤヒヤハラハラするよ・・・
影「城戸、出来た」
『あ、ありがとう・・・じゃあ面取りは私が代わるよ』
これ以上は怖くて頼めないから。
影「面取り?それってなんだ?」
『え?あ、切った切り口の角を落とすと崩れにくいし、仕上がりがキレイになるから』
影「じゃ、それもやる。教えろ」
『包丁でスっとやるだけだし、難しくはないから私がやっちゃうよ』
影「難しくないんだろ?だったら俺がやる」
こ、言葉の選択・・・間違えたかも・・・
仕方なくお手本を見せるために包丁を預かり、じゃがいもの一欠片を取ってやって見せると、それなら出来そうだからと、包丁がまた影山の手に渡る。
影「クッ・・・、ふう・・・」
なんで、息止めてる?!
肩に力が入り過ぎて、余計に怖いよっ?!
私がお手伝いを始めた頃、きっと桜太にぃ達もこんなヒヤヒヤハラハラしたんだろうと思った。
・・・そうだ!
『ね、影山?効率を上げるために、包丁じゃなくてコッチでやってみない?』
声をかけながらピーラーを取り出し、手渡す。
影「何だコレ。どうやって使うんだ?」
『本来は皮向いたりするのに使うんだけどね』
影「皮むき?でもお前さっき使ってなかっただろ?」
あぁ、そこ気にするタイプ?
別にピーラー使っても良かったけど、洗い物増えるなぁとか思って包丁で皮むきしちゃったんだよね。
『ま、いいからいいから。こうやって、こうやって・・・ね?楽だし早いでしょ?』
ひとつをやって見せると、おぉ・・・と声を上げながら俺がやるから貸せと影山がピーラーを使い出す。
影「クッ・・・」
また息止まってる?!
なんで?!?!
自分の作業の手を止め影山に目をやれば・・・
さっきより肩に力が?!
『あの、さ?やっぱり私が・・・』
影「うるさい!いま話しかけんな」
そう言われましても、ねぇ。
『影山、力が入り過ぎて怖いよ・・・ちょっとイイ?こうやって、じゃがいも軽く持って、コッチは・・・う~ん・・・ちょっと間に入れさせて?』
影「間にって、お、お前?!」