第1章 Sid~極上の女~
シドは私の顔を両手で包み込んだ。
私はその手に自分の手を重ねて、
味わうように…確かめるように…
お互いの唇を食み合う…。
吐息が混ざる…。
その感触と音と……
五感で感じるすべてに…
熱が再び高まってゆく…。
するとシドの…熱を持った…厚い舌が、
唇を割って入ってきた。
「ぁん…。」
シドのと比べると小さな私の舌に
その厚い舌が絡まってくる…
「ん…」
シドの舌先が私の舌の腹をツツツ…
と撫でる。
ゾクリ…と体が疼く…
そして舌裏に回り込み、
奥の付け根から先っぽへと、
ゆっくり移動してくる。
ハァ…
吐息が漏れ、舌先同士が触れあう…
舌先をぐりぐりと押されると、
再び舌を絡め取られる。
「ぅんっ…」
じゅるる…
唾液が混ざり合い厭らしい音を奏でる…。
銀色に光る糸を引きながら唇が離れた…
「足んねぇ…足んねぇよ。」
シドの深海のようなディープブルーの瞳の奥に
ギラリと私を射抜く光りが見える…。
「シド………」
いつもは余裕のあるシドが、
あまり見せたことのない表情をしていた。
思わず私はシドに聞く。
「私を…どうしたい…?」
そんなこと聞くなよ、
とでも言うような…
少し切ない表情を浮かべたかと思うと…
私の肩口に顔をうずめて囁いた。
「ゆっくり、
ゆっくり溶かして…
嘗めながらくっちまいてぇ…」
「!!」
案外、会えない時間に
耐えきれなかったのは
シドたったのかもしれない。
そんなシドに心を鷲掴みにされて、
私も愛しく愛しく抱き締めた。