第12章 暗殺事件
「ギン隊長なら藍染隊長の強さをよく知ってると思ったので。」
「僕が藍染隊長の直属の部下やったから?」
「はい、そうです。」
ギン隊長は表情を変えずに言った
「無理やな」
きっぱりと迷いがなかった。
「そうですか。」
藍染隊長を不意打ちできる相手がいない。
冬獅郎の言う『一連』がルキア処刑関連そして、藍染隊長の殺害だとすると、ルキアの処刑が早まったのも理由がある。
早めないといけなかった理由はなんだろう。ルキアの処刑の日程変更の前に起きた出来事といえば旅禍の侵入。
この時点ではまだルキアの処刑は予定通りだった。
旅禍侵入は想定外だったか、もしくは旅禍の戦力自体が想定外だったか。
「阿散井副隊長が旅禍に倒されたのっていつでした?」
「確か、昨日の話やったけど。」
藍染隊長が殺される前だ。
何故犯人は隊長殺害などという危ない橋を渡ったのか。他の目的を大きな事件の影で遂行するため……とか?
藍染隊長殺害の犯人探しの為に今、私含む多くの死神が気を引かれている。我々の共通点はルキアの処刑に疑問を抱いていた死神でもある。変に勘ぐられる前にルキアを確実に処刑する為に大事件を起こした?いや、何か違う。藍染隊長の殺害について疑問に思う人が少なすぎないか。私や冬獅郎以外は旅禍に気がまわりすぎている。
犯人の目的がわからない。藍染隊長を殺害できる程の死神ならば、しっぽを掴まれるような派手な殺し方をするのか。隊長殺害による利は何か。
旅禍の力が思っていたよりも強かった。ルキア奪還が現実味を帯びてくる。ルキアの処刑を終えれば、こちらの形勢が有利になるかもしれない。だから、処刑の日を早めるように仕向けた、中央の意見だが。
そもそも、死神が中央四十六室に意見なんて出来ない。処刑を早めることが目的だとするならば、中央四十六室が組織的に手引きしているということなのだろうか。
どうして中央四十六室がルキアを処刑させたいの?なんで藍染隊長を殺害した?隊長格なら誰でも良かった?わざわざ藍染隊長を選んだ理由って……
「ポインティちゃん、ひとりでずーっと考え事してどうしたん?」
「あ、ごめんなさい!」
「何回声かけても返事なかったんやで?」
「私、今から中央四十六室に行ってみます。そこに犯人がいるかもしれない。」