第58章 original〜五月晴れ〜
真っ暗なところにいる。四方を何かに包まれているような感じがして、生温かい。それでも歩くことは出来るそうで、身体中柔らかい何かを感じながら歩いた。間もなくして人影が見えた。
「そうだ、私、あの虚に取り込まれたんだ。一護?一護なの?」
その人影は僅かに発光し始めたので、姿をみることができた。
「……あなたは」
「貴女は誰?」
発光した人が話しかけてくる。その声、その姿は私が一番よく知るものだった。
「私によく似た姿……新種の虚?」
「待って、違う。私は貴女なの。蓮美ポインティ!」
かつての私の姿があった。怪訝そうな顔で私を見つめる。
「その姿、死神?」
「そう。私は貴方の転生後の姿。崩玉の力で死神になったの。」
「……」
ってこんなこと話してる場合じゃないわ!
「一護!一護どこ!これ体内でしょだったら!」
「そう、貴女が私を魂魄の底に閉じ込めたのね。」
蓮美の発した言葉の意味を理解するより先に、目の前を閃光が過ぎった。