第57章 完現術篇 結
もし、佐伯ポインティという女の子のことを好きでなくなったら?自分が求めていたのは蓮美だったという結論になったら?
邪念が頭を過っていく。
なんにせよ、彼女には今の人生があることは紛れもない事実。尸魂界での出来事がある故に、中途半端な気持ちで彼女に近づくことは彼女の人生に大きな影響を及ぼすことは間違いない。
自分のなかで整理して、しっかり佐伯ポインティと向き合わなければ。"蓮美の転生者であるから"愛してるなんて、そんな理由はおかしい。魂魄が同一であったとしても。佐伯ポインティが蓮美であると受け入れたとしても。
雨音が激しくなる。
「あぁ!喜助さんいたいた!遅いから心配したよ!」
義骸に入ったポインティさんが走ってきた。
「お茶菓子は買ってないの?じゃあ、浦原商店にある駄菓子のドーナツでいいよ!さっき警報出たんだ、ほら早く!」
彼女に手を引かれていく。その手を握り返すことが出来なかった。