第56章 完現術篇 転
完全に一護を敵とみなした織姫さんもチャドさんは戦闘態勢だ。久しぶりに一護とやりあおうかな!
「やめてくれ!俺はお前たちと戦いたくねぇ!」
「水月!」
「ポインティ!お前までどうして!」
一護、こいつ、私の時にはちょっと強めなやつうってくるのなんなん?
「こうして手を合わせるのは初めて会った時ぶりかしら?」
「……っ!なんだってんだよ!俺はこんなの望んでねぇよ!」
「あぁ違うか!虚圏以来か!なんにせよ今の一護なら、受験休みで訛った身体を鍛えるのには丁度いいわけよ。ちょいと手伝っておくれな!」
「おい!ポインティ!」
おっ、チャドさんもいい感じで体当たりしてるし、織姫さんのフォローも凄い。こりゃ本当に良い体慣らしになるわ。
「一護!いい動きするじゃん!ただのちょっと霊力高くて死神のポテンシャルが芽生えた人間とは思えない!ほら、もっと本気だしてよ!まだまだアップにもならんよ!」
「くそっ……!」
動体視力、筋力、剣術、みのこなし方、霊力の動かし方。感覚が鋭くなっていく。正直並の虚じゃ片手で3秒あれば倒せるくらいだったので、ウォーキングにもならないほどだった。そうだよ、このくらいのことしないと鈍っちゃう。
「そう、この張り詰めた感じ!こうでなくっちゃ!」
足を踏み込むと、一護は吹き飛ばしてしまった。
「一護!それ本気?大丈夫大丈夫、死神全盛期の一護ならいざ知らず、今の一護を相手にして手負いになる私じゃないって!もっと本気出せるよね?」
一護の潜在能力を引き出すためなんだよ、と心で付け加える。