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【BLEACH】

第54章 original~反実仮想篇~



「百年余の空白の期間の穴埋めはさせていただくつもりッスよ。」

そう言って隣に立ったのは喜助さんだった。

「喜助さん……!」

「ひゃー死んだ思たのに、ひょいと出てきていきなり熱いなぁ。」

心臓が血液が熱い。呼吸の仕方を忘れるほどに彼が今、私の隣に在ることが嬉しい。

「藍染様!!」

「さて、少しここを離れましょう。」

そう言って喜助さんはリボンのような布を広げた。

それが視界を覆うと、次には全く異なる場所にいた。


「家……?」
「はい。家です。ひとまず。また戻るはめになるでしょうが。」
「喜助さん、怪我ないの?」
「ありませんよ。携帯用義骸といえばわかるっスか?」

私はそれを知っていた。

「わかります。本当にドキドキした……」
「僕もっス。」

喜助さんは私の頭を抱き抱えた。

「こんな展開になる可能性もあったのならば、あれの方がまだマシだったかもしれません。鬼道ができるとは言えど、蓮美さんは戦闘訓練を積んでいない一般人。最悪の場合もあったわけですから。」
「あの……」
「そのまま聞いていてください。恐らく、今すぐにでも彼を止めなければこの世界で平穏に暮らすのは不可能でしょう。しかし、貴方はこの世界において主人公、いや書き手だ。望むのなら、この結果を容易く変えられる。どんなに途方も無いことでも自覚さえすれば出来てしまうでしょう。しかしそれは危険だ。この世界が貴女にとって心地よいものであれば、浸ってしまう。現実を忘れてしまう。それでは困る人が大勢います。止めませんが推奨しません。それよりもこれは転機だ。この素晴らしく、居心地の良く、懐かしい世界から抜け出すための。」

喜助さんの言葉が脳内を滑る。意味のわからないことのはずなのに、なぜか理解できてしまう。

「どちらの世界でも僕は貴方の隣で歩きます。」

水の波紋が広がるように、私の心で静かな動きがあった。

「……喜助さん、お願いがあります。」
「はい。」

そのまま耳打ちをした。


もしこのままなら、藍染副隊長によって嵌められてしまうだろう。それは悪夢だ。明日の目覚めが良いようにするには、この件を片付けてしまう他無い。


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