第54章 original~反実仮想篇~
すると今度は平子隊長が地獄蝶を使い始めた。
「喜助、帰ってきたら俺んとこ来い。それまでポインティを人質にとる。」
一方的にそれだけ言うと、平子隊長は私を家の中に入れた。
「今日、仕事は?」
「午前中だけです。」
「わかった。俺が送り迎えするから、勝手に学校から出んなよ。」
「あの、服着替えに行きたいんですけど……」
またもや地獄蝶を取り出す。
「リサ、お前暇やろ。」
『なんや、こんな朝早くに。ウチ夜勤なんやけど。』
「ポインティの家行って、服一式俺んとこ持ってこい。下着もな。」
『よっしゃ任せとき。』
なんでやねーーーんとツッコミを入れて1時間経たず、リサさんが服を持ってやってきた。
何故か厳重警戒の下、職場まで向かい、仕事終わりにもまた厳重警戒の下なぜだかまた五番隊へと戻っていた。
「平子隊長、気にしすぎですよ。狙われてると決まったわけじゃないですし。」
「どうだか。今までまぁまぁ狙われてるやないか。」
「大丈夫ですって。」
「何を根拠にそんなことを。」
「わからないけど、なんとなく戦える気がするんですよね。」
「言うとけ。」
夕方。
「よぉ喜助!」
喜助さんが私を取り戻しに来た。
「どういうことっスか〜?今朝の件、夜一さんから聞きましたけど、何か関係が?」
「なぁ暫くの間、ポインティの傍に居てやることできるか?」
「どうしたんっスか。」
「平子隊長、心配しすぎですよ。」
「すまんな、ちょっと思うことがあるんやけど、俺の問題やから詳しくは今は聞かんといて欲しい。俺ん中でそれがはっきりするまでは、ポインティは目ェ離したら危険やと思うんや。」
「今までポインティが狙われてきましたが、何か関係があるんスか。」
「まぁ……な。」
「それでも、喜助さんには仕事もあります。ずっとだなんて無理ですよ。」
「十二番隊隊舎で寝泊まりは可能っスよ。ただ最近はドタバタしてますので、常に傍にというのは厳しいっスけど。」
「別邸よりはマシやろ。」
「ちょちょ、」
立ち上がって思わず声を上げた。
「過保護にも程があります!私、皆さんの迷惑になるような事は……それに私が狙われる確証もないじゃないですか」
「なんかあった時では遅い。でも近々なんかあるはずや。」