第10章 Prologue:抜擢
数々の任務をこなし、私は尸魂界内でもちょっとばかし有名になった。
不完全ながら卍解を会得した。不完全、そう、完全な卍解ではない。私の場合、斬魄刀の中にいるみんなに勝ってやっと卍解ができる。その先にさらなる卍解があるという。
風月、花月、水月の卍解はできた。完全な卍解には数百年かかるそうだ。4人目以降の卍解の習得は肉体が無くなってからの方がいいって、暗に死ねと言われた。
「じぃ先生、お呼び出しって何かな」
先ほど、呼び出しがあった。
今、尸魂界は変革の時期らしい。組織の体制をがらっと変えるとかなんとか。私に構ってられるほどみな忙しくないらしく、乱菊さんすら真面目に働いている。
「失礼します」
と、入ると隊長が集まっていた。
「あ、すいません。」
と扉を閉めた
「構わん、入りなさい。」
私は入っていった。
「単刀直入に言うが、新しい役職につく気はないか。」
「……え?」
隊長が揃ってる+新しい役職
二文字の単語が頭をよぎった。
「なんの……でしょうか」
「一番隊隊長じゃ」
「……えっ……え?」
一番隊隊長ってまさにじぃ先生の役職だし、一番隊ってえ?!
「でもそれは総隊長の席ではありませんか!!」
私が言うと
「お主も知っている通り、組織変革を行っておる。そのなかで、現世専門部隊の必要性について各隊長及び中央からも声が上がった。そこで新たに隊を新設すると共に、特異な力を持って生まれた貴族や、各分野の専門的知識技能を持った人材を集約させるつもりじゃ。緊急時に何者にも縛られずに、隊の中で意思決定、行動できる部隊を、そう思っておる。」
「現世担当……だから私。でも、なにも隊長じゃなくても」
「隊長を決めるに当たってここにいる皆がお主を推薦した。」
「でも私だってあっちの生活があるし…」
「それは配慮するつもりだ。」
「……」
「これまでの佐伯の活躍を見てもなにも問題ないと思うよ。」
「まだ歳が歳だけに子供っぽいところもあるけどそれも大事なんじゃないかなーって僕は思うね。」
「歳なんて関係ありません。実力のあるものがこの席に就く。貴方はその資格があるのですよ。」
「……皆さん」
「特務隊員、佐伯ポインティ。お主を一番隊隊長に任命する。」
私は深々とお辞儀をした。