第51章 original~投獄篇~
「基本的には出られないッスよ。一度脱退した者は二度と日を浴びることはありません。」
「じゃあ、なんで涅隊長たちは?」
「彼らはアタシが出しました。」
「そうか、あんたは前十二番隊隊長だったから…え?でも十二番隊なのになぜ蛆虫の巣を知ってるんっすか?」
「喜助さん、十二番隊隊長になる前は二番隊の三席だったのよ。当時、二番隊隊長だった夜一さんに推薦して貰って十二番隊隊長になったの。」
「実際は二番隊歴の方が長いんッスよ〜。アタシが二番隊で何をしてたかと言うと、監理隊の部隊長でした。監理隊には特別監理という仕事がありまして。特別監理、つまり蛆虫の巣の看守をしてたんッスよ。」
「通りで、蛆虫の巣について詳しいわけだぜ」
「てか、アンタ本当はすごいのね。」
「いやぁ〜昔の話ッスよ。」
「喜助さんはそんな危険な人たちでも、その能力を活かせられる環境さえあれば力に変えられるんじゃないか、そう考えて技術開発局を作ったんです。涅隊長も阿近さんも今じゃ無くてはならない人でしょ?」
「浦原、見直したぞ。」
「あぁ、なんかタダもんじゃねえことはわかってたが想像以上だったぜ。」
そして本題を忘れているようだが、
「で、その蛆虫の巣が今回の事件とどんな関係があるんッスか?」
「え?あぁなんだっけ、そう。蛆虫の巣から脱獄した人がいるんですって!」
「蛆虫の巣から?」
「おい。警備ザルじゃねぇか。」
「まぁ、檻にいれてるわけでも、枷をつけてるわけでもなく、中は自由ッスからねぇ。それにしても脱獄は難しいはずですが。管理体制も徹底されてますし。」
「その、蛆虫の巣を脱獄した人は己の斬魄刀を奪って逃走中だそうよ。」
「斬魄刀まで奪われておるが。」
「浅打なら返却、始解できるものは厳重管理してるはずなんスけど。アタシがいた時代とは違うんですかねぇ。」
「で、その男ね、斬魄刀から虚を作り出して、戦闘に使ってたんですって。」
「虚を作り出す能力?」
「まだ詳しいことはわかってないわ。本当に虚を作り出す能力かもわからないし。」
「なぜ、そいつが真犯人に繋がるんだ?」
「そいつの名前、六ノ宮黎明って言うんですって。」
「六ノ宮…て、最初の現場?」