第43章 孤独で自由な旅路
私は乱菊さんを現世に呼び出した。
理由は言ってないが、恐らくわかってるだろう。
特別な結界を張った客間で私は花月を解放した。
「花月、お願い」
大きな花が現れ、そこにギン隊長が眠っている。
「ギン……」
「怪我の具合も良いみたいです。あとは花月のきつけ薬が効けば目を覚ますかと。」
花月に頼んで眠らせたままにしていたが、ずっと眠ったままは体力が落ち、身体に毒だ。
回復したみたいなのでギン隊長を起こすことにした。
「義骸の中に入れましょう。尸魂界に彼が生きてることが知れたらまずいでしょう?」
と喜助さんがギン隊長を義骸に入れた。
「この義骸は特殊なものです。普段アタシやテッサイさん、仮面の軍勢の方が使ってるものと同じもので尸魂界は捕捉不可能なものです。」
義骸に入れて暫くした後、ギン隊長は目を覚ました
「ギン!」
「ギン隊長!!」
喜助さんは部屋の隅へ歩いていく
「助かったんやな…」
「ギン…!!ギン!!!!」
乱菊さんがギン隊長にしがみつく。
「泣きなや、乱菊。」
ギン隊長が乱菊さんの頬を包む
「本当に…馬鹿……馬鹿…」
「ご免な、乱菊。」
「馬鹿………生きてて良かった……ギン…」
そう言うとギン隊長は優しく笑った。
いつもの貼り付けた笑顔じゃない、心からの笑顔だ。
私は目頭が熱くなった。
「ポインティちゃん、ありがとうな…」
「だって約束しました、貴方を助けるって、乱菊さんとの架け橋になるって。」
「ポインティちゃんにはしてもらってばっかや…なんもお返しできてへん。そればかりか辛い思いばっかさせてしもうた。」
「ギン隊長が支えてくれたから今の私があります。私は貴方がいなければ壊れていました。繋ぎとめてくれたのはギン隊長です。」
「……良かった、光が戻ってる。」
私は少し微笑んだ。
「すいませんね、あんさんにとってはボクは敵やってのに、義骸まで用意してもろて」
と奥にいた浦原さんに声をかけた
「……アナタもアタシも藍染の被害者なんっスよ。過去の事をいちいち憎むつもりはありません。」
と近付く喜助さん
「ポインティさんを支えてくださっていてありがとうございました。それだけで十分です。」