第38章 過去編~鍵~
喜助さんはまだ黙っている。
「胡散臭そうって思ってる??」
「いえいえ、霊王様の、と聞けば力はありそうッスね。」
「『静止』の力が厄落としになるかわからないけど、これ以上悪いことが起きませんように〜!っていう静止はかけられるかなと。」
「右腕が『静止』なら、左腕は『前進』でしょうか」
「そうみたいよ。前進の方が聞こえはいいよね。」
「ま、なんにせよ。何かの形で守ってもらえるのならいいですね。」
喜助さんは科学者だから、信仰とかそういうものには興味無いのだろう。昨日取った薬草の話に切り替えて、話を進めた。
「もうここで大丈夫です」
「気をつけてくださいね。また時間ある時に、僕ともお出かけしましょう。」
「いつになることやら、のんびり待ってますね。」
喜助さんと一緒にいるときって、私が怪我をしたり異常事態の時だったりで、普通の時に過ごすことが少ないなあ。
などと考えながら戻っていった。