第5章 Prologue:試験
試験がはじまった。
一応これでも塾通いの現役小学生。算数は嫌いでも暗記は得意なもんで真央霊術院卒業試験レベルの問題も難なくこなせた。
「ここまでは想定内じゃ。」
「はい」
「これからお主には六十二地区【花枯】へ向かってもらう。」
「実践試験ですか?」
「いかにも。今、花枯にて魂魄が消える事件が多発しておる。隊士も派遣したが連絡が途絶えた。主にはその元凶たるモノの排除に向かってもらう。」
「もちろん、前情報はありますよね?」
「勿論じゃ。後ほど、資料を与える。」
じぃ先生は部屋の隅にいる2人に目をやった
「そして松本乱菊、吉良イヅル両名に試験官及び補助官としての任務を命じる。」
「ふーん。せやからボクらが呼び出されたんか。」
部屋に入ったときに、冬獅郎と市丸隊長がいたことが不思議だった。
「俺は構わない。うるさいのがいなくなるのは大いに結構なことだ。」
「ボクんとこも構いませんで?」
「異論は無いな?」
「…むしろ適任ちゃいます?イヅルが冷静さ補えるやろうし。花枯やったらあんさんとこの副隊長サンが役にたつやろうし。」
「…あぁ、そう言えば花枯出身だったか。アイツも。……アンタも」
「出身言うたかてええ思い出はあらへんからなぁ?」
市丸隊長の声を途絶えさせるようにじい先生は言い放った
「明朝、発つように。」
隊長達が出ていく。
私もその後に外へ出た。
「ポインティちゃん。大変やなァ。今日試験終えたばっか ゆーのに。」
市丸隊長が扉のまえで待っていた。
「いいえ。こうでもしないと、ちゃんと真央霊術院を出た人たちの面目が」
「そないなこと気にしてんの?」
とん、と肩に手を置く
「ポインティちゃんエラい霊力の扱い上手やん。ボクより上手いと思いんちゃう。」
「それはないですよ。」
「冗談ちゃうで?これほんまに思とるんよ。」
「素直に受け取っておきます。」
「そやそや、ポインティちゃんみたいな歳の子はそんなんでええんやて~」
市丸隊長の口角がまた上がった。
「市丸隊長、」
「あ〜ポインティちゃんにそないな呼び方されるとな〜距離感じて辛いわ~」