第29章 現世戦力一掃命令
リン副隊長の疲れた表情から読み取れる喜び
隊長拉致後、リン副隊長は実家に篭っていた。
レン副隊長によると、
実家にある鏡の間と呼ばれる鏡山家にとっては神聖な部屋に篭もりっきりで出てこないと。
隊員の中にはリン副隊長に対して不満を述べていたものもいた
この大事な時に実家に帰るなんて、と。
しかしリン副隊長は決して実家に帰って隊長の拉致を阻止できなかったことを悔やんでいた訳では無い。
隊長とコンタクトを試みていたのだ。
虚圏という途方もない距離、空間に向けて霊圧を飛ばし、隊長の霊圧を探り、その場所を特定することは
まず無理なことだ。
隊長は鏡山家の鏡を渡されていたが、それがあってもせいぜい場所がわかるこの浦原商店と尸魂界を結ぶことくらいしかできない。
そんなことお構い無しでリン副隊長は休みなく能力を使い続けていた。
そのお陰で
隊長とコンタクトがとれた。
隊長は生きている、それだけで一番隊は変わった。
隊長を快く迎えようと士気があがった。
「リン副隊長も尸魂界へ戻ったらお休みになってください。」
「だめだめ~!!隊長の為に、隊長羽織を新調しないと~!!」
「そんなことより、することはあるんですが。」
「まずはそれでしょ?!ほら、もう帰ろう、レミリアちゃん!」
「……はい。」
隊長は暫くは浦原殿に任せるべきだろう。
心の傷は、私たちより彼の方が薬になる。
私たちは現世を後にした