第27章 希望の無い夜
「この霊圧……」
遙か遠くの方で感じた懐かしい霊圧。
一護、ルキア、恋次、チャドさんに石田雨竜さんが虚圏にいる。
私は冷静にその霊圧の動きを観察していた。
「ポインティちゃーん」
「ギン隊長」
「来ちゃったね~」
「そうですね」
「嬉しないん?王子様達が迎えに来たんやで?それともポインティちゃんの王子様はここに来てないんかな?」
「…どんな顔をしていればいいのかわかんなくて」
「……そんなん決まってるやん」
ギン隊長が私の視線に合わせて膝を曲げた。
「ポインティちゃんはいつだって笑っとかなあかん。笑顔が素敵なんやから。」
「笑顔……ですか」
久しく笑ってない。
「十刃はそれぞれの宮で待機。いつも通り過ごせとの命令や。ポインティちゃんも同じ。いつも通り過ごせって命令やで。」
「はい」
「まぁまた来るわ。」
一護たちの霊圧を観察しつついつも通り過ごした
ふと、クローゼットにしまった死覇装を手に取る
もしかしたら、戻れるのかもしれない。
希望に縋るように、ぎゅっと抱きしめた
『隊長……聞 ます 隊長』
あぁ、リンの声が聞こえる。みんな元気だろうか
『隊長……!ちょっとレン!!レン!!こっち来て!!そんな場合じゃない!!早く、鏡使って私のとこ来て!!…………やっと隊長に渡した鏡と共鳴出来た!!けどまだ霊力が足りない。レンも手伝って!』
『隊長!!隊長!!傍にいるなら返事してください!出来ないなら物音でもいいんです!!!』
私は死覇装の中に鏡の部分を伏せて置いていた手鏡に触れた
この鏡から聞こえる。
リンとレンの声が
『この霊圧はやはり……隊長!!ご無事ですか?』
意を決して鏡を取った
小さな鏡面にレンと死覇装の姿ではないリンが写っている
そして2人は私を見ると声をあげた
リンは顔をくしゃくしゃにして泣き、レンも涙を堪えている
「た、たいちょぉぉ!!」
「隊長……!ご無事ですか?」
思わず涙が零れる
「ごめんね……二人とも…ごめん」
「隊長がなぜ謝るのですか!!……僕たちこそ助けに向かえなくて申し訳ありません。」