第16章 自分に勝つ
「技術開発局とか隊舎にたまに来てた女がおったわ。」
「女?隊員じゃなくて?」
「死神やなかった。でも霊圧は死神並やったで。真子とか当時の隊長、副隊長が、磨けば隊長格にもなり得るって言うくらいな。」
「どうして死神にならなかったんやろ?」
「そないなこと知るかいな。」
「あはは…だよね。」
前に聞いた女の人ってこの人の事だろう。
「その人と浦原さんの関係って?」
「さぁな、妹とか幼馴染みとか、恋人とか…なんや最後までようわからんかったわ」
「ひよ里はその人と話したことある?」
「……それなりに」
変な間があった気がする
「その人の名前は?」
「蓮美 」
「こら!何寄り道しよんねん!アホ!」
霊圧が近づいてたからなんとなくわかってたが……
平子さんがひよ里を回収しに来た。
「スマンなぁ、奇襲されんかったか?」
「いえ、大丈夫ですけど……」
「いったいな!ハゲ!!クソ!!ハゲ!!」
「いや、あ、ひよ里なんで私つけてきてたん?」
「別にお前になんか用無いわ!!」
「用ないんならポインティちゃん困らせることしたんなやアホ!」
「離せハゲ!!」
「またな、ポインティちゃん、ちょっとひよ里持ち帰るわ」
「お願いします…」
蓮美さんか。
でもこの人について調べても何かにたどり着くわけでも無さそうだ。
あ、もしかしたら尸魂界にいるかもしれない。
浦原さんの研究について知れるかも。
本人に聞いても教えてくれないだろうし。
行き詰まったら蓮美さんの所に行くか。
夜になると虚の気配が酷くなる。
妙に気になって眠れない。
リンを起こさない様に部屋を出ると、今日も浦原さんの部屋に明かりがついている。
トントン、とノックをすると
「はい」
と声がした。
「寝ないんですか?」
「ポインティサンこそ。寝付けないんですか?」
「はい……」
「今度こそ何か温かいものを用意しましょう。」
と言って用意してくれたのはふかした大根と渋いお茶だった。
「チョイスがw」
「嫌いですかぁ?昨日ふかしたものなんですけど……」
「いえいえ、大根大好きなので。あとお茶も好きです。」
「味付けはほとんどしていなくて、ここに調味料置いときますので適当にどうぞ。」