第16章 自分に勝つ
「まさか……貴方達が……101年前の」
「スマンなぁ、コイツ、死神嫌いでな。」
と少女にゲンコツを入れると仮面が剥がれ、素顔が明らかになった。
「ハゲ!離せハゲ!!お前がつけられとったんやろハゲ!!ウチが死神殺す!!だから離せ!」
「ハゲハゲうっさいわ!」
「いや、あの…大丈夫ですよ、だからとりあえず落ち着いてください。」
金髪の少女がガッと私を睨んだ。
しかし、次の表情は予想外のものだった。
例えるならば驚き、そして困惑。
「なんで……なんで…ポインティが……」
私の名前を知ってるのは不思議に思わなかった
が
「どこかで会ったことありました?」
と聞くとその少女は倉庫の奥へ走っていった。
「ひよ里、機嫌損ねちゃったよ。どうするんだい?」
「チッ、めんどくせぇな。だから最初から説明しとけって言ったんだよ。」
「……あいつのことは気にせんでええ。わざわざつけてきたってことは用あるんやろ?」
「あるも何も、貴方達は私の中にいる『虚』の存在を知ってる。どう制御すればいいのかも知ってる。だから聞きに来ました。」
「聞きに来たっちゅーたかてな、タダじゃ教えられへんなぁ。なんでも聞いたら教えてもらえる、そんな甘い世界やないやろ?」
「じゃあなんで貴方は私に挨拶してきたんですか。貴方達側へ引き入れるつもりだったんじゃないんですか。」
「……ま、最終的にはそのつもりやねんけどな。その前に皆の意見聞かなあかん。」
「どうする?反対のモンは手下げて~」
皆手を挙げた
「満場一致や。改めて、こっちの世界へようこそ。」
なぜ『手下げて』だったのか……
「とは言え、まだ(仮)や。ポインティちゃんが虚化に耐えられへんくて飲み込まれたら、容赦なく殺す。えぇな?」
「お前いいのかよ。隊長だろ?俺らみたいヤツの絡んで…」
「そうですね、隊長として、死神としてじゃなければいいんじゃないですか?」
私は羽織を脱いだ。
「さすがに死覇装は脱げませんけど。」
「脱いでもええんよ?」
と真顔で三つ編みの女性に言われた。
「あんさんの事は色々調べさせてもらってる…から自己紹介はいらんわ。皆、とりあえず自己紹介しぃ。」
一通り自己紹介が終わった。
「皆さん、人間で死神でもある私ですけれど…いいんですか?本当に仲間(仮)で。」