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第9章 天からの贈り物


「こ、今年で卒業ってそうには見えな……ってまだ付き合ってるわけじゃないって事!?」
「まだって、まだであんな!?」
「今の彼の事好きなの!?ていうか向こうが好きなの、どっち!?」

お姉さん独り占めしたかったのにあんな人がいただなんて…と更にこちらに集中されて、ごくりと喉を鳴らした。

『ま、まだその…り、両想い…だったらいいなぁってくらいで………お付き合い、とかは』

「「「か、可愛い…っっ」」」

『へ…っ……!中也さん!』

こちらに戻ってきた中也さんに声をかけて、こっちだよと背伸びする。
すると向こうも今度はすぐに気付いてくれて、周りを取り囲んでいたお姉さま方は少しだけ隙間を開けて下さった。

「お前またこんなに…」

『中也さんと半分こするの』

「いや、うん?またか、またなのか」

『…………ダメ?』

げっそりと顔を青くする中也さんに意地悪な聞き方をしてみせると、うぐ、と声を出す中也さん。
こうなるって分かってたから余計に楽しい。
でも中也さんと半分こしたいのは本当だし、ちょっと困らせて甘やかしてもらうのが好きだから。

「い、いいよもう…好きなだけ取りやがれ、かかってこいや……ッ」

『!やった!じゃあ後でおかわりいっぱいしようね、まだアイスもパフェもチョコフォンデュも残ってるんだから!』

「分かった分かった、分かったからケーキはもうその辺でやめにしとかね『食べたくない?』好きなだけ食えもう遠慮すんな!!!」

えへへ、と大量にケーキを盛ったお皿を両手に微笑みかけると、中也さんはまたそれを持ち上げて歩き始める。
ゆっくり歩いてくれる中也さんの後ろを、上着を柔らかく握ってついて行き、人混みの中から脱出した。

『あ…お姉さん達、お皿ありがとう!』

そして少し振り返ってお礼を言うと、中也さんに話しかけていた女の人達まで揃って私に手を振ってくれた。
何故かと思ってとりあえず小さく振り返すと謎の歓声がまた上がり、首を傾げていれば中也さんにおい、と話しかけられる。

「お前はいつまで俺を待たせりゃ気が済むんだ?とっとと行くぞ」

『う、うん…中也さん、女の人達のとこに行っちゃうかと思ったのに』

「ブッ…!?なんでまたそんな事をっ!!?」

『んーん……ちょっとヤキモチ』

「ヤキモ…ああ!!?」

ほんのりと中也さんの耳が赤くなったような気がした。
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