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第9章 天からの贈り物


つい口からポロッと醜い感情が溢れ出て、先程から中也さんの周りをうろうろしていたお姉さん達の方に一瞬目線をやった。

「ああ?女?なんで俺にわざわざ……何だ手前ら?俺に何か用か」

中也さんの言葉にえっ、と固まる女性陣。
私の周りにいたお姉さま方も目にはついていたようで、やれ逆ナンだのやれアピールだのとざわめき始める。

「ちょっ、気付いてなかったんですかぁ?ていうか誰その子、友達の妹さんか誰か?」
「さっきからずっと呼びかけてたんですけど…」
「ほら、そんな子放っといて一緒に色々食べましょうよ!」

本当にどこから来たのか聞きたくなるほどにずかずかと質問を投げかける女の人達。
なんだろう、こんな人達もいるのね。
なんて思いながら中也さんがどう返事するのかな、女の人相手にどんな反応するんだろう、なんて考えがふと頭に過ぎる。

かと思えばすぐに中也さんは口を開いて…しかし私の方に向き直って言った。

「悪い、興味ねえわ。ほらとっとと取るもん取って戻んぞ蝶、お前が折角誘ってくれたのになんで違う奴らに餌付けされてんだよ…あんたらこいつに食わせてやってくれたんだっけ?こいつ甘いもん好きだから喜ぶよ、ありがとな」

「「「なっ…!!?」」」

すぐに私の頭を撫でて私の周りにいたお姉さま方にお礼を言って、よしよしと頭を数回撫でた。
そうだ、私もお礼言わなきゃダメじゃない。

なんて思っても中也さんの返しに驚きすぎて、声が出ない。

「蝶?」

『えっ!?い、やっ…その、なんで中也さんッ……』

「なんでって、お前に良くしてくれた奴らには礼言うだろ普通」

そうじゃなくって、と返せば少し怪訝な顔をされる。

『だ、だって綺麗な人達が折角声かけてくれてるのに興味無いって、ちょっと扱いが…っっ!!?』

突然降りかかった公開キスという名の額への口付け。
私だけでなく周りのお姉さん達、そしてそれを見ていた店員さんや色んなグループまでもが口を開けてその様子を見ている。

「…お前がいつまで経っても戻ってこねえからこちとら探しに来てたんだぞ。扱いも何もなんで俺がお前以外の女について行かなくちゃならねえんだよ…そっちの方が良かったのか?」

中也さんをちょっと間見つめてからハッとしてブルブルと思いっきり首を横に振った。

「じゃあ何も文句ねえだろ。とっとと好きなもん取れって」
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