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第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ


「糸成、とりあえずこの子の事は私に任せて、君は作戦を実行するんだ」

「……分かっている」

糸成君が私から離れてどこかに行けば、代わりにシロさんが私の元に近寄る。
けど、近付かれる程に私の気分は更に悪くなっていく。

『あ…あ、あ……』

シロさんは私の目の前に来て怪しい液の入った注射器を取り出して、私の身体に触れようとした。

ギュッと目を瞑ると、何かが私を包み込む。
嫌いじゃない香り、よく一緒にいてくれた香り。

「なっ、貴方は……?」

「それ、こっちの台詞なんだけどさあ…蝶ちゃんから離れてくれないかな」

直に受ければ私でも恐ろしくなるほどの殺気でシロさんを怯ませ、すぐに私の前に膝をついて視線を合わせるその人。

「…四年前の事はあいつから聞いてる。大丈夫、一人じゃない。私もついてる」

『!……っ、ぁ、…ああ……っ』

その人の声に安心して、喉がひくつくように鳴き声をあげた。
胸に顔を埋めて、両手で弱々しく、その存在をしっかりと確かめるようにその人に触れる。

「ごめんね、こうなる前に行ければ良かったんだけれど…」

中也さんがするかのように、私の背中を優しく撫でながら頭に手を軽く置く。

「…あ、蝶ちゃんあんなとこにって、あの人……!?」
「えっ、何でまた!?」
「って、え…誰?」

クラスの子達の声が上から降ってきた。
でもそんなの気にせずに、ただただ自分は一人じゃないんだと身体に思い込ませるように。

きつく、きつくその人の胸に縋りつく。

『……っ、わたし、一人じゃないっ?置いてかない、っ……?』

「置いてなんかいくわけないだろう、君を一人になんてしないさ。…あいつと離れさせたり、絶対にするもんか」

頬を優しく撫でたその人の手から、素肌ではないサラリとした感覚が伝わる。

そしてその人だけじゃない。
他にも二人、私の大好きな人達が来てくれてる。

「蝶ちゃん、詳しくはまだ教えてもらってないけど…この人、今明らかに何か打とうとしたよね」

「……仲間の、白石の危険とあっては動かんわけにもいくまい。貴様、何者だ。白石に…うちの社員に何をするつもりだった」

二人の声も聞こえた。
頼れる仲間が、来てくれた。

『…っ、谷崎さん、国木田さん……太宰さん…』

国木田さんがシロさんに向かって拳銃を構えると

「これは計算外だ…」

と彼の呟きが聞こえた
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