第4章 新しい仲間と新しい敵と…ⅱ
「あ、でも…もし君達の内の誰かが蝶ちゃんと交際したいなんて事があったら、社で色々と質問とか試験とかあるから、受けに来てね」
「「「えっ」」」
谷崎さんが突然黒い笑顔になってとんでもない事を言い始める。
なんて事を仰るのこの人は、社で質問とか試験とかって、それまさか社長まで関与してるって事ですか。
『ちょ、何言ってるんですか谷崎さん!?質問とか試験とか聞いてないですよ私!ていうかそんな事あるはずないでしょう!?ごめんね三人とも、気にしないで』
「いいや蝶ちゃん、君も大概鈍感な時があるから分からないよ。あとこれ、この間皆で話し合って社長に申請して通った事だから絶対ね。絶対連れてくるんだよ!!」
『なんて物騒な会社なのここ!?知ってましたけど!』
皆で話し合って決めたとか社長に申請して通ったとか、どれだけ私に過保護なんだこの会社は。
まるでどこかの心配症な中也さんみたいじゃないか…保護者ですか。
「質問…はいいとして、試験とか嫌な予感しかしないよねぇ」
「ああ、なんてったってここは横浜の武装探偵社。質問だって、どんな事をどれだけされる事か」
「ちゃんと対策をとってトレーニングして、シュミレーションもしないとね」
私の言ったことをよそに、何故か受けるという体で話し合いをする三人。
悪乗りにしてはやけに真剣すぎませんか、ねえ。
しかも何で一番の常識人なはずの磯貝君まで参戦?
ちょっと頭痛くなってきたよ君達。
『三人も何で話進めて…もう、谷崎さんが変な事言うからですよ?まったく』
「変な事じゃないよ、蝶ちゃんの事なんだから!皆必死になって当然だよ、可愛い可愛いうちの子がろくでもない狼に食べられちゃったらどうしようって」
『何言ってるんですかもう!?か、可愛いとか…ないですし、それに私が勝てない男の人の方が少ないと思います、どう考えても』
何故か私をベタ褒めするスイッチの入ってしまった谷崎さんに照れてしまい、それを隠そうと正論を述べると、谷崎さんも正気に戻ったのか
「「「「た、確かに…」」」」
と声を揃えて四人とも冷静になった。
『まあ、私が好きな人には力でも何でも叶わないけど…』
ぽそりと伏し目がちに言うと、カルマ君と前原君、磯貝君は何かを察してくれた様子であ、うん、そうだったねと一言。
そして谷崎さんはゆっくりと床に倒れていった。
