第26章 帰郷
「つーかさぁ、お前腕鈍った?鈍ったよなぁ?」
『当たり前でしょ?離れてから訓練してないもの』
「いや、お前素直かよ…鈍ってねぇからびっくりしてんのにこっちは」
捩摺からの言葉に私の方が驚いた。
『…あんまり使ってないからそう感じただけじゃない?』
「おお…そういえば蝶さん、その槍捌きを先生にも披露していただけませんかねえ?先生気になって気になって」
「あ?なんだ、先生って…ああ、お前今学生しながら暗殺してるんだっけか?おいそこの担任とやら、下手に挑発したらあんたマジで死ぬぞ?」
「え?いやいや、先生とっくに蝶さんには何度も殺されかけてますって」
「…お前槍以外でもそんなに扱えるようになったのか!?流石兄貴の弟子!!!すげぇな本当!!」
ぐりぐりと私の頭を撫で回す捩摺。
『ちょ、そんなの海燕さん関係な…ちょっと、痛い』
「痛…!!?す、すまん、どこだ!?頭か…な、撫ですぎて痛めて命に関わるか…!!?」
『あああもう大丈夫!!元気だから、ピンピンしてるからその過保護ほんと直して!!』
「だ、だって俺が主に『メソメソするなら使ってやんないわよ?』!…それって…!!」
パァァ、と表情の明るくなる捩摺に、少し溜め息をこぼして中也に下ろしてもらう。
『えっと、殺せんせー…じゃあ、お手合わせ願います…?』
「!本当ですか!!さあさあ、どこからでもかかってきてください?…あ、でも大先生用素材のものを付けなきゃ分かりにく…ッ!!」
ズバッ、と切り裂かれる触手が二本。
綺麗に切り落とされたそれだが、すぐに触手は再生する。
「溶けない…?…刀なのに、溶けないのか!?」
『うちの捩摺が溶けるわけないじゃないですか、そんなにヤワじゃありませんて…で、殺せんせー?まだ刀なんですが…』
「…先生死んじゃうかも?」
『安心してください、私みんなで殺したいんで♪』
「い、いい顔になって…」
少し嬉しそうな殺せんせー。
しかし、このままではいっこうに手合わせできなさそうなので、すぐに近くにいたみんなに呼びかける。
『少し離れて、巻き込んだら危ないから』
「し、白石!?巻き込んだらって、そんな…」
『寺坂君、今度白石って呼んだらデコピンね?』
「わ、悪かったよ!!!ち…ち、ち…」
「寺坂照れすぎだろ」
「最初あんなに嫌ってたのに」