第26章 帰郷
「中原さん、あの子いつもあんな感じになるんですか?」
「そうだな、いつもあんな感じだ…あの布団引き剥がしたくなるだろ?」
「同意見っスねぇ…澪ちゃん、めくっていい?出ておいでそこから」
『黙れ変態…ッ、散々なことしておいて何が澪ちゃんだふざけるな…』
「どうしよう中原さん、ボク怒らせちゃったみたいです」
「あんたそれわざとじゃねえのかよ…」
色々となんやかんなあってから、我に返って布団に包まる。
中也だけでもいっぱいいっぱいなのに、私は一体何を…いや、そもそも何があれって喜助さんが私のこといいように扱うからこんなことに。
激しい責任転嫁?
そんなはずはない、だって誕生日プレゼントでどうしてああなってこうなった?
意味がわからない。
「姫ちゃんならボクに向かってちゃんと喜助って呼んでくれるかなあって思って。…ねえ、出ておいで?」
『い、や』
「蝶、こっち来ねぇの?」
『ち、中也さん…、……恥ずかしいから、今はその…』
「扱いの差!!!」
『喜助さんうるさい』
喜助さんに関しては今更過ぎてというかなんというか…こんなにすごい行為だなんて知らなかったし、こんなに恥ずかしいものだなんて知らなかったし。
そう、知らなかったから…だから、余計に今更恥ずかしいのが恥ずかしくって。
「…中原さんには言ってもいい?ボクは君の意見に従いますけど」
『!!…護廷十三隊でも知ってる人、いないのに?…いいの?話しても』
「君の選んだ相手ですからね。それに、もう君の居場所は尸魂界だけじゃないでしょう?」
『…』
チラリと遠慮がちに顔だけ覗かせると、喜助さんは笑っていた。
それから中也の方に目を向けると、首を傾げられる。
『……中也に斬魄刀の概念は?』
「…あらかた浦原さんから説明はされてる」
『じゃあ見せた方が説明が早いんじゃないの?喜助さん』
「バレましたか…いや、さっきまでのアレで勘づいてくれないかなって」
『能力差し押さえるわよ?』
「す、すみません…」
いつものやり取り。
二人きりの時くらいしかここまで素になんてなれないけれど、それでもこのやり取りは好き。
私とこの人とじゃなきゃできない、特別な会話。
「では中原さん、簡潔に言いますね?…この子、白石澪ちゃん…名前を付けた後に分かったことですが、ボクの斬魄刀だったんです」
