第26章 帰郷
『も…、む、むり……無理ぃ…ッ』
「無理じゃねぇ、食うんだよ一人前は…お前あれで俺がたまたまここに来なけりゃ食わねぇつもりだったろおい」
ごめんなさい喜助さん、私もアホでした。
…いや、でも元を辿れば喜助さんがアホなのが悪いんじゃ?
などという暴論を確立させるも、中也によって無理矢理食べさせられていくご飯。
「…お前のそのご飯嫌い何とかならねえのかマジで」
「まあ、元々霊子で生きていけちゃう子ですしねぇ…そもそもそんなにお腹が空かないっていうのがありますから」
喜助さんが私の身体をいじったのとは関係の無い話で、こればかりはどうしようもない話。
…そういうことだったのね。
『じゃ、じゃあ喜助さ「でも、生身の体がある以上はちゃんと栄養摂取しないと。特に尸魂界外じゃあね」う…っ』
一気に形勢逆転だ。
中也だけは騙せない上に逆らえない。
喜助さんとか真子とかならまだ簡単なのに。
「ほら、あともう少しだろ?…何、やっぱり口移しじゃねぇと食べれねぇの?」
「えっ、ちょっと何ですか今の卑猥な…って嘘!?澪ちゃんご飯一気に食べちゃった!!!?」
「浦原さんの前じゃあ恥ずかしいもんなぁ?お前は…んで?俺まだ怒ってんだけど」
『!!…ごめんなさい』
確かに私を信じて、一護君の所へ行ってくれた。
しかし、私一人で解決できたところに喜助さんはやってきた…喜助さんは、私が一人でもなんとかできると信じてなんかくれなかった。
「ほんと、あの場で浦原さんが飛び出していかなきゃやばかったんだろ?すげぇ焦ってたんだぜこの人」
『!…そんなに…?』
「…まあ、僕には分かっちゃいますからね?君が危ない状態にでもなっちゃえば……どれくらい君が辛いのかも、どこにいるのかも」
『……ストーカーっぽい』
「なんとでも」
『…でもね中也?この人私が余裕でも来ちゃう人なの。心配性が過ぎるだけで…そのくせ普段気分屋だから、私のことなんて放ったらかしだし?なのにいざってときに独占欲強いし嫉妬深いのよ?』
嫌なのか?と中也に問われれば、大好きだけど?と即答する。
執拗いのは嫌いじゃない。
私のことが好きなのであれば、それくらいしてくれたって構わない。
「お前のそのイかれ具合なんなんだよ本当…けどお前散々言ってっけど、お前もまんまそんな感じだぞ…?」
『まぁね、当然よ』
