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第15章 大切な人


『なんで皆してそういう顔するのよ…』

「い、いや…来る必要……必要っていうかなんていうか、蝶ちゃんはなんでそう思うの?」

『私?私は…別に、普通に考えても理由が見つからなかったから』

「……次蝶ちゃんが出る競技は?」

『え…お、お昼以降』

体育祭も中盤に入ったあたり。
次に私が出るのは障害物競走だ。

「じゃあちょっとこっちおいでよ、ドン引きするくらい凄いの見せてあげるから」

『私はここに駆け付けてきて大声で私の名前呼んできたトウェインさんに一番ドン引きしてるけど』

「酷っ!!」

トウェインさんに連れて来られたのはフランシスさんやジョンさんのいる所。
来てみてようやく気がついた。

『え、ちょっ…何してるんですお二人共』

「!ミス白石!!久しぶりだな!!俺もそろそろ外に出歩けるようになったし、今日は君がイベントに参加するという事で、君の勇姿を『じゃなくて、何この量のカメラ?』今買ってきた」

『今!!?これ全部ですか!!?』

ズラリと並べられた高性能一眼レフカメラと、明らかに額の大きすぎる代物であろう巨大な望遠レンズにそれを支える三脚の山。

二桁はあるよ、カメラの台数。

「ボスがどのカメラが一番綺麗に撮れるのか迷ってさ?で、全部で撮っちゃえば変わりないんじゃないかって」

『は、発想が違う…ってそうじゃなくて!!そ、そんなに撮るようなものあります行事で!?』

「勿論ミス白石の「君が出てるんなら僕も見に来たかったしね。カメラも半分くらい担当させて貰ってる」じ、ジョン君よ、俺は我が愛しの愛娘ミス白石をだな…」

フランシスさんの言葉にピクリと反応した。
焦った、そうか、そんな事言ってたな確か。

世に親バカの父親がいればこんな感じなのだろうと、頭の中で勝手に作り上げた妄想で、フランシスさんなんか本当にそれにピッタリだと思ったから。

『愛娘って、そんな…血も繋がってないのにわざわざ…?』

私の一言にフランシスさんからもジョンさんからも目を向けられる。
皆こうだ、今日は。
浅野さんもカエデちゃんも、さっきのトウェインさんも。

「…血の繋がりが無くとも、来たいと思うから来るのだよ」

『来たいと思う…もの、なんですか』

「ああ、当然だろう?ここにいる保護者は皆そうだ。それに、今日用事で来れない保護者の中にも来たかったと思う者は沢山いるだろう」
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