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【おそ松さん】本気の恋と、6つ子と、私。

第12章 縮まる距離、溢れ出す想い【おそ松】





【絵菜side】



デート初日。


時刻は間もなく正午。迎えに来てくれるというので、私はアパートの門の前に立っていた。


誰が来るんだろう?当日のお楽しみって言われたからまだ分からないんだよね。


一応しっかり化粧もしたし、実家から持ってきた数少ない私服の中でも一番お気に入りのを選んだつもりだけど…って、私ったらもしかして気合い入りすぎ!?恋人同士でもないのに逆に引かれちゃうかも…!


「おっはよーぅ、絵菜ちゃん!」


「ひゃわぁっ!?」


突然横から声をかけられて、私は奇声を発して飛び退いてしまった。


「え、なんでそんなに飛び跳ねんの?いきなりで驚かせちゃった?」


そこにいたのは、赤いパーカーの彼。


「お、おそ松くん!」


「へへっ、今日はよろしくなー絵菜ちゃん!」


おそ松くんは私の失礼な態度も意に介さず、鼻の下を指で擦りながら笑う。


「あ、え、えっと、こちらこそよろしくね!」


「おう!…それにしても、絵菜ちゃんさぁ」


頭のてっぺんから爪先までじーっと観察される。ど、どうしよう…!


「すっっげぇ可愛い!!」


「……はぃ?」


あれ?引かれるどころか何やら褒められているような。


「いや〜、俺も家出る前まで迷ったんだよ。いつも通りの格好で行くべきか、男らしくビシッと決めていくべきかってさ。でもよく考えたら俺、あいつらとお揃いの服しか持ってないんだよね〜。っつーわけで結局パーカーになっちまったんだけど、まさか君がこんなにおしゃれしてくれるとは思わなくて、思わず感激しちゃったよ〜!めちゃくちゃ似合ってる!」


「え、えーと…あ、ありがとう…?」


こ、これは…結果オーライなのかな?おそ松くん、喜んでくれてるみたいだし。


「んじゃさっそくデート開始だな!ってわけで絵菜ちゃん、手繋ごうぜ。その方がなんかデートっぽいだろ?」


そう言って差し出される、彼の左手。私は一瞬戸惑ったけれど、


「…うん!」


例え本物じゃなくても、せっかくのデートだもん。おそ松くんのお願いにはなるべく応えたいし、それに…私だって楽しみたい。


右手を重ねると、ぎゅっと握られる。おそ松くんの手、あったかいな…。


「そうこなくっちゃな!よし、レッツゴー!」

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