• テキストサイズ

【おそ松さん】本気の恋と、6つ子と、私。

第10章 衝動【カラ松、チョロ松】





【絵菜side】



チョロ松くんに自宅まで送ってもらった後、疲れた体を引きずるようにして自室のソファに倒れ込む。


…長い1日だった。


いろんなことがありすぎて、精神がものすごく不安定になってる。このまま眠ってしまいたいくらい…


『心の整理がつくまで、家でゆっくりしておいたほうがいいよ。また連絡するね』


別れ際、チョロ松くんはそう言って来た道を戻っていった。あえて最後まで、何も聞かずに。


話すべきことはお互いたくさんあったはずなのに、私を気遣ってくれた。


…あんなに優しい人たちに、これ以上黙ったままでいるわけにはいかない。


ちゃんと話そう。明日、みんなに…。


みんなといえば、カラ松くんはもう家に帰ったのかな。


あいつに捕まってる…なんてことは万に一つもありえないとは思うけれど、心配だな…。


ピンポーン


突然、チャイムが鳴り響く。こんな真夜中に、誰だろう?


まさか、あいつじゃないよね…?


立ち上がり、玄関に向かう。


「はーい、どちら様でしょうか?」


いつもなら確認なんてしないのだけれど、用心するに越したことはない。


返ってきたのは、あいつではない、でもよく知っている声。


「絵菜か?俺だ、カラ松だ。その…良ければ、開けてほしい」


「!」


今まさに心配していたカラ松くんのあまりにも唐突すぎる訪問に、戸惑いと安堵が入り交じりつつ、急いで扉を開ける。


「カラ松くん!よかった、無事だったん


私の台詞は、そこで不自然に途切れた。


―なぜなら、扉を開けた瞬間、カラ松くんに勢いよく抱き締められたから。


「!!か、カラ松くん…?」


両腕で包み込むように、けれど力強く抱き締められる。まるで、離すまいとしているかのように。


「…すまない。しばらく、こうさせてくれないか」


そう耳元で囁くカラ松くんの体は、少しだけ冷たくて。


「……うん」


これ以上彼の体が冷えてしまわないよう、私は彼の背中に腕を回して、優しく抱き締め返した。

/ 325ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp