My important place【D.Gray-man】
第41章 枷
「ここにオレの本当に欲しいお宝ちゃんの情報が詰まってるって訳よ。国宝はその宝の在処を隠すカモフラージュに過ぎない」
銀色の小さな小さなロケットを人差し指と親指で挟んで、目線の高さに掲げる。
にぃと笑うルパンのその目は、真っ直ぐにロケットだけに注がれていた。
よくわからないけど…つまり、そのロケットが国宝の王冠に隠されていたってこと?
ルパンはやっぱり泥棒で、狙っていたのは宝。
でもそれは国宝よりも更に高みの所にあるものだったんだ。
「何? その宝って」
「ここから先は元同盟仲間でも教えられねぇな」
ピンと軽く弾いたロケットを胸ポケットにしまって、ルパンの目が私に向く。
「タネ明かしはしてやった。次は雪の番」
「…私?」
タネ明かしするようなことなんて、何も抱えてないけど。
思わず首を傾げれば、ルパンの手がローズクロスを指差した。
「"黒の教団"と"いのせんす"。数珠を返したら教えるって言っただろ?」
あ。
そういえば、そんなこと言ったっけ。
数珠は確かに返してもらった。
ルパンの本当の目的も、全てじゃないけど教えてもらった。
一瞬渋りはしたけど…確かに約束は約束だ。
「…別に、ルパンが期待するような組織じゃないよ」
仕方ないと、溜息一つ。
「助言をどうも。それはオレ様自身で見極めさせてもらうさ」
そんな私に、にひっと歯を見せて笑いながら、いつかと同じ台詞をルパンは口にした。