第2章 新しい景色達
動かない。
彼は今だ顔を私の首元に顔をうずめたままだった。
「・・・愛してる」
「え?」
「嫌いだ妙美なんて大嫌いだわやっぱマジ嫌いだ・・・」
「そんな3連発もー」
やっと彼は腕の力を緩める。
私は立ち上がり笑かけてやると「ご飯食べよ」
彼の顔は少し不満そうなままだったが、小さい声で返事を返して元の向きへとなおった。
***
「・・・・・・・はっ」
「妙美さん、おはようございます!」
「へ?あれ?江ちゃん・・・ってことは、えっと今12時半?」
「まぁ待ち合わせは12時半でしたけど妙美さんが大幅に遅刻はおろか寝過ごして私が来ても寝ていたので今はもう1時半です」
「やっと起きたか」
座敷布団の上の私だ。
そうしていつもの和室の入り口には呆れ顔の七瀬君と、私の横で正座して不満そうな江ちゃん。その顔はさっき見かけた面影と重なった。
あれは・・・・・・。
「遙先輩長々とお暇してすいませんでした。すぐ着替えさせて出ていくので、お構いなく」
「ん」
そうして彼は部屋から出ていく。
「もう!妙美さんが寝てるから!」
「・・・」
「早く着替えますよ!今日はお兄ちゃんの練習試合見に行くんですからね!?」
「えっ」
お兄ちゃん・・・ということは、凛さんー・・・。
「?どうしました?」
立ち上がった彼女のレギンスパンツの裾を掴み彼女を見上げる。
「う」
「う?」
「うわぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!ごめんなさいあぁぁぁああああああああああああああああああああい!!!!!!!!!!!」
「え!?いや別にそんな」
「いや違うっていうかその件もあやまんなきゃいけないんだけど!!!!!!!!!」
「?」
「夢、夢なの!!!!」
「は、はいー?」
私が彼女に爆笑される数秒前。
そうして私は心の底であの夢が叶えばと思ったのだった。
・・・勿論、凛さんの夢が叶うってところだけ、ね。
番外編 ドリーム・フューチャー!01(嫌いカケル)
END