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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第18章 苦難の中の力


〜沖田side〜

『あのね…』

そう言ったさくらは、さっきまでのぎこちない態度から一変、真っ直ぐに俺の目を見据えていた。

『私…総悟の気持ちには応えられない』

沖田「そーかい」

『…ごめんなさい』

沖田「いんや、分かってやした」

今日会った時、いや、夏祭りの時からか。
こうなることは分かっていた。

実際、オカマ主催のコンテストなんざ興味は無ェ。
簪なんざどうでもよかったんだ。
男が四六時中付けてられるような物じゃあるめェし。

沖田「分かっちゃいたんだがねェ…」

それでも、時間が欲しかった。
少しでも長く一緒に居てぇと思っちまった。

『総悟…』

沖田「…さて」

『?』

名残惜しいが、こうするしかあるめェよ。

沖田「話はそんだけかィ?そんならさっさと行きな」

『え、行くってどこに…』

沖田「土方さんに用があるんだろ?」

『…っ』

ああ、ホントにこいつァ分かり易い。
名前を出しただけでそんなに青ざめられちまうたァ…

沖田「今なら多分奥の道場で部下をしごいてる真っ最中でさァ。ゆっくり歩いていきゃ休憩時間にかち合う」

『…』

沖田「何でィ、まだ何かあんのかィ?」

俯いたさくらは手に持ったアロマキャンドルを一度撫でると、ゆっくり顔をあげた。

『ありがとう総悟。あなたと友達になれて…凄く楽しかった』

沖田「俺ァ一度もアンタのことをそう思ったことは無ェが…それも悪くねぇかもな」

『ふふ…ありがとう』

沖田「ほら、さっさと行きな」

『うん…』

そう言って背中を見せたさくらがゆっくりと屯所の門をくぐる。




沖田「…ったく。まーた土方さんに美味しいとこ持ってかれちまった。ひでー野郎だ」

門に寄りかかり、懐を漁る。

それはシャラリと音を立て、儚げに輝いた。

沖田「…まあ」

さくらがそんで幸せなら…それも悪くねぇ

沖田「さて、」

もう一度簪を日にかざし、懐へ仕舞う。

沖田「今頃一人で寂しがってるゴリラでも捕獲しに行くとしやすかね」

代わりに、愛用しているiPodを懐から取り出し、"落語者"を聴きながら元来た道をゆっくりと歩いた。
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