「ありがとう」
私としたことが、閲覧いただいた読者の方々、及び、しおりを挟んでくださった皆様に、お礼の一言も申し上げておりませんでした。大変申し訳ございません。深く感謝しております。
心から、ありがとうございます。
「愛している」、「ありがとう」、「ごめんなさい」、「さようなら」。これらの言葉は、意識して、臆することなく作品内で使う様にしております。
※ちょっと重めのお話です。
言葉が届かなくなってから叫んでも、思いが通じないという「事実」は、痛いほど理解しているつもりです。それでも、うっかりしてしまう時がある。気を付けなければなりませんね。
私は鬼に身内を殺された事はありませんが、鬼の様な人間に友人の命を奪われた経験があります。
ある時、突然贈り物を貰ったのです。当時の私は極度の言葉足らずで、育ちの問題もあり、人の気持ちが理解出来ず、すぐに何と返せば良いのか判断出来ませんでした。しばらく経ってから、次に直接会った時に、「ありがとう」と伝えようと決めました。
何を考えて、その人が私に贈り物をくれたのかも、その時には理解出来ませんでした。行動の裏にある感情に気付けず、贈り物をくれた行為に対して「ありがとう」と言うべきだ、と機械的な判断をしました。
そんな生温い考えを持っていたせいで、「次に」は無かったのです。
私に託されたのは、遺品でした。お芝居の授業で、最初に二人ペアで作成した、拙い台本です。今も、大切に保管しています。
鬼滅のキャラに比べたら、私の人生など生温い物なのでしょうが、それでも、人生の終わりについて整理のついていない十代の内に、同年代の死を身近に体験した事で、価値観が変わったのは、確かです。
全ては理解出来なくても、大切な人と、伝えたい思いを伝えられない内に離れ離れになる痛みは知っています。
だから、願ったことが叶う空想の世界では、全てのキャラが、思いを言葉に出来る様に努力しています。
主人公が、「愛している」を、何度でも、何千回でも、伝えられる様に、頑張ります。
[作成日] 2020-11-08
62拍手