命懸けの会話
無惨との会話シーンは何回も書き直しました。2パターン用意して、それぞれを手直しした後、片方を採用しました。
どうやったら、彼を怒らせずに話が出来るか、非常に難しかったです。他作品の悪役キャラと違って、同情・同調しても激昂される可能性があり、彼にとって何が地雷なのか、傍目には、非常に分かり辛い。
読者として全体を見ていれば、ある程度は把握出来るのですが、あの世界で生きている人間にとっては、存在そのものが地獄です。
人間として過ごしている間は、肩がぶつかった程度では穏便に済まそうとしている一方、「顔色が悪い」と言われれば、偶々居合わせた人間まで殺しまくるという、破天荒な振る舞いをしていますし⋯⋯。
かといってへりくだった態度で、機嫌ばかり伺い、毒にも薬にもならなさそうな人間と、対等に会話をするとは思えません。
導き出した結論は、運とその時の機嫌!
原作の会話から、出来るだけ地雷を踏まない言葉を選んで組み立てましたが、多分彼がイラついている時に話し掛けていたら、殺されていたと思います。
こんなに扱いの難しい悪役は初めてでした。
[作成日] 2020-11-13
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