第20章 vs桐皇
青峰side
(ほらな。俺が勝ってもやっぱりアイツは笑わねー。分かってたこった。けど…)
俺はコートを出る前に見た、アイツの泣きそうな顔を思い出していた
(っ……くそッ)
控え室に戻ると、若松が騒いでるのを今吉さんがあしらってた
そこで俺は聞き捨てならねーこと聞いちまった
部員「秀徳倒したからどんなもんかと思えば。特に11番(黒子)とか終盤全然クソだし。最後までムキになっててサブっとか思ったし。あと向こうのマネージャー? 顔は可愛いのに、いんだね今どきあんな熱い子。とっとと諦めりゃ良いのに」笑
その瞬間、ブチッと何かが切れる音がした
「試合も出てねーのにピーピーうるせーよ。次のこと何か言ったら殺すぞ、テメェ…」
気付けば俺はソイツの胸倉を掴んでロッカーに押さえつけていた
「ぐっ……」と苦しそうな声が聞こえる
桃「青峰君っっ‼︎‼︎」
さつきの声で我に返った俺は、ソイツを離して無言で控え室を出た
(あーー… 胸糞悪ぃ……)
俺はもう1度今日の試合を思い出す
とテツは同じ目をして俺を真っ直ぐ見ていた
そして最後に見たの泣きそうな顔
「お前は笑ってろって…言ってんだろーが……」
誰もいない廊下に俺の小さな呟きが響く
(っ……。俺は今、きっと泣いてるお前の涙を拭うこともできねーのかよ……っ)
あーー… 今まで1番だ。
試合の後こんなに気分が悪いのは…