第3章 red sickle
シ「僕も早く状況を確認せねばと思い、急ぎロンドンへ来たというわけだ」
劉「ふ…女王の番犬が何を嗅ぎ付けるのか、我もとても興味深いな…だけど、君にあの現場を見る勇気があるのかい?」
シ「…どういう意味だ」
劉様はソファーから立ち上がり坊っちゃんのもとへ歩いてくる
劉「現場に充満する闇と獣の匂いが同じ業の者を蝕む。足を踏み入れれば狂気に囚われてしまうかもしれないよ…その覚悟はあるのかい?ファントムハイヴ伯爵」
そう言うと劉様は右手を坊っちゃんの頬にあて目を覗きこんだ
シ「僕は“彼女”の憂いを掃うためここに来た。くだらない質問をするな」
劉「――いいねいい目だ」