第2章 運命は残酷で
食べ終わるとリアは花を摘んでおり、リヴァイはその様子を眺めていた。
地面に座って花と戯れるリアは儚く可憐で、背景となった緑と空によく映えていて美しかった。
リアと話していると、顔を合わせていると、胸の辺りが温かい気がする。
これが俗に言う恋なのか。
この歳で恋か…と
リヴァイは呆れて笑うが、アイツとなら悪くないと今度は嬉しそうに笑っていた。来年ここでリアと笑いあう姿を想像し胸が高鳴る。そんな未来もありかもしれないな。
リアが片手いっぱいに摘んだ花を握りしめるのを眺めながら、リヴァイは座りこみウトウトとしていた。
リヴァイが目を開くと、辺りは赤い夕日に染まっていた。
…しまった、寝すぎた。
昨日、いや今朝まで徹夜で仕事をしていたことを思いだし、自分に笑えてきた。
リヴァイはリアの姿を探す。
「リア!おい、帰る…」
自分の後ろでうつ伏せに倒れているリアに気づき、リヴァイは言葉を失った。
「リアっっ!!!」
リアは片手を自分に向けて伸ばして倒れている。苦しい中でリアは俺に助けを求めていたのに、自分は気づくことが出来なかったのか。
辺りに摘まれた色とりどりの花が無惨にも散らばっている。
リヴァイはリアを抱きかかえると、馬に乗って急いで丘を下った。
リア…リア、リア。