第1章 足の不自由な2人
翌日、リヴァイはいつもの様に早朝にリアの部屋を訪れ、話し込んでいた。
「あ、昨日団長も来てくださったんですよ。」
「…そうか。」
リヴァイは少し嫌な顔をする。
「それでリヴァイさんがお花をくれるって話したら、エルヴィンさんもお花をくれたんです。」
嬉しそうにエルヴィンのことを話すリアに、リヴァイはさらに眉間に皺を寄せていく。
ベッドの傍にあるいつものビンには、赤く花びらが大きく開いた花が一緒に挿されており、昨日自分が挿した花は小さくしおれていた。
花にエルヴィンとの差を見せつけられた様だと思い、リヴァイは小さく舌打ちをした。
「おい、リア。明日俺がもっと多くの花を見せてやる。準備しとけ。」
唐突なリヴァイの発言にリアは大きく目を開いた。
「急ですね…。でもリヴァイさんは足を怪我されてますし、私は歩けないし…。」
「大丈夫だ、俺がてめぇを背負ってやる。足なんか平気だ。」
「で、でも…。私重いですし。」
リアはリヴァイに気を使ったつもりだったが、
「アイツが出来たんだ。てめえがいくら重くても俺が支えてやるよ。」
全て逆効果だったようだ。
自信あり気にリヴァイは話し、部屋を出て行った。